日本の風土
日本に緑の多いのは、雨が多く湿度が高いためだという。絵本画家赤羽末吉氏は、日本文化を湿度から生まれた「カゲリ」のなかの文化だと言った(『私の絵本ろん』赤羽末吉著、偕成社)。 幾つかの外国に行ったが、帰って来たとき飛行機から見る日本のもっこりした緑には、いつも心打たれる。その湿度が、やさしすぎるやさしさ、「カゲリ」の美しさを作っているのだ。雨の日の緑は殊更美しい。どんなに社会がおかしな方向へ進んでいても、この風土がある限り、日本に住みたいと思う。
窓から見える四季。 『おおきなきがほしい』(佐藤さとる/文 村上勉/絵、偕成社) 大きな大きな木の上に、自分の小屋を持ちたいな。かおるの小屋はそれはそれはすてき。小鳥やリスが遊びに来て、夏には涼しい風が吹き、秋にはもみじやイチョウのきれいなぱっぱが舞い込んで…。さぁ、一緒に梯子を登りましょう。
みんなが村の中にいた時代。 『つつじのむすめ』(松谷みよ子/文 丸木俊/画) 夜の山は真っ暗闇。恋する娘と男の前に立ちはだかる。毎夜5つの山を越えて男に会いに行く、火のような娘の心を、男は受けとめ切れない。切なさも、日本独特の湿気をはらんでいましょう。
ぜいたくなかるた。 『日本の昔話かるた』(小澤俊夫/監修 赤羽末吉/画 日野十成/文、福音館書店) 楽しいリズムのある文と、昔話絵本の第一人者赤羽末吉による画。地味ながらすばらしいかるたです。贈り物にもどうぞ。
|